イクレイ世界大会2018【開催報告】

イクレイ世界大会2018

2018年6月19日~22日にカナダ・モントリオールにおいて、イクレイ世界大会が開催されました。
世界81カ国177自治体から、自治体首長級120人を含む約1,100人が参加し、4日間にわたって50以上のセッションが開催されました。イクレイ会員自治体のみならず、世界の都市から自治体関係者、研究者、企業、NPO団体らが集まり、持続可能な都市の発展について議論・意見交換が行われました。 今回注目されたのが、2017年11月に初の女性モントリオール市長に選ばれた、バレリー・プランテ市長です。同氏は会議開催にあたり、1,000人以上の参加者を、活気に満ちた多文化都市 モントリオールに歓迎しまし、イクレイ世界会議の主催者として、持続可能性に関するメッセージを発信し、そして市民、地球、そして未来の世代のためにより多くのことをコミットすると決意を述べました。

大会3日目に行なわれたプレナリーセッション「持続可能な開発における女性のリーダーシップ」に登壇したプランテ モントリオール市長は、カメルーンのケチャ・コート バンガンテ市長とともに、女性のエンパワーメント(活躍推進)について共通の認識を確認しました。

首長級プレナリーに加え、低炭素、循環型経済、エコモビリティなどの10のテーマに沿ってサブプレナリーセッションが設けられました。50以上のセッションに、約200人の大学や研究機関、NGO団体の代表者がスピーカーとして登壇し、各団体の取組や研究結果の発表が行なわれました。

日本のイクレイ会員自治体の活動

プレナリーセッション7「パートナーシップによる推進」に、京都市 植村 哲副市長が登壇し、「持続可能な都市文明の構築を目指す京都宣言」が示す2050年の都市のあるべき姿を参加者と共有しました。社会、経済、環境の面での持続可能性をみつめなおして、2050年のゴールに向けて様々なステークホルダーが協働をしていくことの大切さを述べられました。 会場の展示スペースでは、京都市による京都宣言PRブースが設置され、来場者に取組をアピールしました。また、世界の都市や地域の持続可能性に関する取組がポスターで展示された「Global Gallery of Local Action(ローカルアクションの世界ギャラリー)」スペースでは、北九州市、京都市、豊田市の取組が紹介されました。ポスターは全て英語・フランス語で表記され、来場した関係者へ自治体の取組を広く知っていただく機会となりました。 また、イクレイ全世界22事務所の情報が集まる展示スペースにて、イクレイ日本は日本の会員自治体の活動も、映像・パンフレットでPRしました。

SI-CAT 気候変動適応技術社会実装プログラム

イクレイ日本では、法政大学が行なっている気候変動適応策に関するプログラム(文部科学省主導:SI-CAT 気候変動適応技術社会実装プログラム)の調査に協力しており、法政大学 馬場健司教授と共に、世界中の都市が参加する世界大会の機会を活用して、気候変動適応策に取り組む自治体との意見交換(インタビュー形式)を行いました。(英国)の6都市です。今後、この調査に関する情報が、報告資料としてまとめられます。 協力いただいたのは新北市(台湾)、サンダーベイ(カナダ)、スーリー(カナダ)、ウィンザー(カナダ)、ヘルシンキ首都圏(フィンランド)、マンチェスター都市圏(英国)の6都市です。今後、この調査に関する情報が、報告資料としてまとめられます。 また、馬場教授は「レジリエントな都市」をテーマとしたサブプレナリーセッションに登壇され、SI-CATプログラムの取組や成果などを発表されました。  

イクレイ会長に、アショク・シドラハン ボン市長(ドイツ)が就任

6月1日に新しくイクレイ会長に選出された、アショク・シドラハン ボン市長が挨拶を行いました。ドイツのボン市は10年にわたりICLEIグローバル本部の本拠地であり、積極的にイクレイと共に自治体の取組や意見をグローバルレベルで発信する活動に関わってきました。シドラハン市長は、イクレイ会長としてこの先、2021年までの3年間をイクレイ会長として活動をリードしていきます。 ≫ アショク・シドラハンのビデオメッセージ(英語)

新たなイクレイの行動戦略

世界大会初日、各地域自治体のリーダーが集い「イクレイ世界議会」が同時開催されました。そこでは、1,500を超える都市や地域において、持続可能な地域づくりを推進することにより、持続可能な都市世界を構築するため、新たに行動戦略が発表されました。 イクレイでは、ICLEIモントリオールコミットメント(The ICLEI Montreal Commitment)および戦略ビジョン2018-2024 (Strategic Vision 2018-2024)を採択し、持続可能な発展の国際的な議題に向けて取り組んでいくことに合意しました。また、イクレイモントリオール行動計画2018-2021(Montreal Action Plan 2018-2021)では、この先3年間の世界的な取組の概要を紹介し、具体的にどう持続可能性をめざしていくかということを示しています。
  • モントリオールコミットメント(The ICLEI Montreal Commitment)
  • 戦略ビジョン 2018-2024(Strategic Vision 2018-2024)
  • イクレイモントリオール行動計画 2018-2021(Montreal Action Plan 2018-2021)
≫ ダウンロード(ICLEI in the urban era)

5つのパスウェイ – イクレイの活動分野

戦略ビジョンにおいて、イクレイの活動分野ともいえる5つのパスウェイ(仮訳:みちすじ)を明示しました。イクレイでは今後、この5つのパスウェイを、相互に関連させながら取組を進めていくことを通じて、都市全体で持続可能な社会の実現をめざします。
  • 低炭素       (Low Emission)
  • 自然に基づく    (Nature-Based)
  • 循環型       (Circular)
  • レジリエンス/強靭な(Resilient)
  • 公平で人が中心   (Equitable and People-Centered)
 

関連リンク

イクレイ世界大会2018

2018年6月19日~22日にカナダ・モントリオールにおいて、イクレイ世界大会が開催されました。

世界81カ国177自治体から、自治体首長級120人を含む約1,100人が参加し、4日間にわたって50以上のセッションが開催されました。イクレイ会員自治体のみならず、世界の都市から自治体関係者、研究者、企業、NPO団体らが集まり、持続可能な都市の発展について議論・意見交換が行われました。

今回注目されたのが、2017年11月に初の女性モントリオール市長に選ばれた、バレリー・プランテ市長です。同氏は会議開催にあたり、1,000人以上の参加者を、活気に満ちた多文化都市 モントリオールに歓迎しまし、イクレイ世界会議の主催者として、持続可能性に関するメッセージを発信し、そして市民、地球、そして未来の世代のためにより多くのことをコミットすると決意を述べました。

大会3日目に行なわれたプレナリーセッション「持続可能な開発における女性のリーダーシップ」に登壇したプランテ モントリオール市長は、カメルーンのケチャ・コート バンガンテ市長とともに、女性のエンパワーメント(活躍推進)について共通の認識を確認しました。

首長級プレナリーに加え、低炭素、循環型経済、エコモビリティなどの10のテーマに沿ってサブプレナリーセッションが設けられました。50以上のセッションに、約200人の大学や研究機関、NGO団体の代表者がスピーカーとして登壇し、各団体の取組や研究結果の発表が行なわれました。

日本のイクレイ会員自治体の活動

プレナリーセッション7「パートナーシップによる推進」に、京都市 植村 哲副市長が登壇し、「持続可能な都市文明の構築を目指す京都宣言」が示す2050年の都市のあるべき姿を参加者と共有しました。社会、経済、環境の面での持続可能性をみつめなおして、2050年のゴールに向けて様々なステークホルダーが協働をしていくことの大切さを述べられました。

会場の展示スペースでは、京都市による京都宣言PRブースが設置され、来場者に取組をアピールしました。また、世界の都市や地域の持続可能性に関する取組がポスターで展示された「Global Gallery of Local Action(ローカルアクションの世界ギャラリー)」スペースでは、北九州市、京都市、豊田市の取組が紹介されました。ポスターは全て英語・フランス語で表記され、来場した関係者へ自治体の取組を広く知っていただく機会となりました。

また、イクレイ全世界22事務所の情報が集まる展示スペースにて、イクレイ日本は日本の会員自治体の活動も、映像・パンフレットでPRしました。

SI-CAT 気候変動適応技術社会実装プログラム

イクレイ日本では、法政大学が行なっている気候変動適応策に関するプログラム(文部科学省主導:SI-CAT 気候変動適応技術社会実装プログラム)の調査に協力しており、法政大学 馬場健司教授と共に、世界中の都市が参加する世界大会の機会を活用して、気候変動適応策に取り組む自治体との意見交換(インタビュー形式)を行いました。(英国)の6都市です。今後、この調査に関する情報が、報告資料としてまとめられます。

協力いただいたのは新北市(台湾)、サンダーベイ(カナダ)、スーリー(カナダ)、ウィンザー(カナダ)、ヘルシンキ首都圏(フィンランド)、マンチェスター都市圏(英国)の6都市です。今後、この調査に関する情報が、報告資料としてまとめられます。

また、馬場教授は「レジリエントな都市」をテーマとしたサブプレナリーセッションに登壇され、SI-CATプログラムの取組や成果などを発表されました。

 

イクレイ会長に、アショク・シドラハン ボン市長(ドイツ)が就任

6月1日に新しくイクレイ会長に選出された、アショク・シドラハン ボン市長が挨拶を行いました。ドイツのボン市は10年にわたりICLEIグローバル本部の本拠地であり、積極的にイクレイと共に自治体の取組や意見をグローバルレベルで発信する活動に関わってきました。シドラハン市長は、イクレイ会長としてこの先、2021年までの3年間をイクレイ会長として活動をリードしていきます。

≫ アショク・シドラハンのビデオメッセージ(英語)

新たなイクレイの行動戦略

世界大会初日、各地域自治体のリーダーが集い「イクレイ世界議会」が同時開催されました。そこでは、1,500を超える都市や地域において、持続可能な地域づくりを推進することにより、持続可能な都市世界を構築するため、新たに行動戦略が発表されました。

イクレイでは、ICLEIモントリオールコミットメント(The ICLEI Montreal Commitment)および戦略ビジョン2018-2024 (Strategic Vision 2018-2024)を採択し、持続可能な発展の国際的な議題に向けて取り組んでいくことに合意しました。また、イクレイモントリオール行動計画2018-2021(Montreal Action Plan 2018-2021)では、この先3年間の世界的な取組の概要を紹介し、具体的にどう持続可能性をめざしていくかということを示しています。

  • モントリオールコミットメント(The ICLEI Montreal Commitment)
  • 戦略ビジョン 2018-2024(Strategic Vision 2018-2024)
  • イクレイモントリオール行動計画 2018-2021(Montreal Action Plan 2018-2021)

≫ ダウンロード(ICLEI in the urban era)

5つのパスウェイ – イクレイの活動分野

戦略ビジョンにおいて、イクレイの活動分野ともいえる5つのパスウェイ(仮訳:みちすじ)を明示しました。イクレイでは今後、この5つのパスウェイを、相互に関連させながら取組を進めていくことを通じて、都市全体で持続可能な社会の実現をめざします。

  • 低炭素       (Low Emission)
  • 自然に基づく    (Nature-Based)
  • 循環型       (Circular)
  • レジリエンス/強靭な(Resilient)
  • 公平で人が中心   (Equitable and People-Centered)

 

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