グリーン循環都市連合(GCCC) ローンチイベント in 深セン

グリーン循環都市連合(GCCC) ローンチイベント in 深セン

2019年8月29日~30日に中国・深セン市で開催された「第7回深セン国際低炭素都市フォーラム」及び「グリーン循環都市連合(以下、GCCC)ローンチイベント」における、GCCCの加盟都市である長野県と横浜市の活動についてお届けします。同フォーラム内では「パイオニア都市ブルースカイ・アワード」の表彰式が開催され、日本で初めて京都市が受賞しましたので、合わせてお知らせします。

グリーン循環都市とは、技術やバイオロジカルな資源をループ内で循環させる、エコシステムが確立された都市です。イクレイでは、資源の価値が効率的に活用される環境・空間・経済的リソースが統合された都市システムを構築し、SDGsの目標達成や地域循環共生圏の形成を目指すことを目的に、2018年にGCCCを立ち上げました。

市長級対談

テーマ 循環型社会の実現とパリ協定:都市の役割

都市における循環経済に関する施策の重要性や、パリ協定への貢献を強調することを目的に、参加都市間(横浜市、ボン市、トゥルク市、深セン市、ハーグ市、ドイツDENA社、中国工業アカデミー)で、成功事例、実施する際の障害やその解決策について議論が行われました。横浜市は、持続可能な環境保全のため分別、リサイクルによるゴミの減量を目指した「G30プラン」や、ごみそのものを減らす「ヨコハマ3R夢プラン(ヨコハマ・スリムプラン)」、また2050年までに市内の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げた「Zero Carbon Yokohama」を紹介し、循環型社会の実現に向けたビジョンを共有しました。

パイオニア都市ブルースカイ・アワード表彰式

国連工業開発機関(UNIDO)が主催する本アワードは、エネルギーと環境の観点から世界の持続可能な開発や環境にやさしいライフスタイルを促進することを目的に,優良な取組事例を持つ都市を表彰するものです。この度の京都市の受賞は,京都議定書誕生の地として,地域ぐるみで低炭素なまちづくりを実践している長年の取組が評価されたものです。京都市の他に、ボン市,武漢市,チン州市が受賞しました。

GCCCローンチセレモニー

加盟都市である長野県、横浜市、ボン市、トゥルク市、長春市、大同市、深セン市(加盟予定)と、GCCCのパートナーであるノルウェーTOMRA社、英国/中国 Ellen MacArthur Foundation、オランダCircle Economyが一堂に会するローンチイベントが行われました。

セレモニーに続いて、関係者間で循環型社会に向けた取組や行動計画、連携のあり方等について議論が行われました。主な課題として、汚水、プラスチック、食料、建設廃棄物対策が挙げられ、取組の拡大や既存事業との相乗効果、資源循環の分析手法について高い関心が示されました。長野県は、プラスチック対策を最優先課題とし、同時に食料廃棄物が大きな問題であり、県をあげて取り組んでいることを共有しました。横浜市は、プラスチック、食料廃棄物対策に加えて、気候変動対策に地域循環共生圏の概念を取り入れた「Zero Carbon Yokohama」の取組について共有しました。また、横浜市の地元企業と協働しイノベーションをおこすメカニズムには、トゥルク市も関心を示していました。イクレイ日本としても、持続可能な循環型社会の実現に向けた行動を加速するため、GCCC加盟都市間の更なる連携をサポートしてまいります。

バイ会談(ボン市・トゥルク市)

ボン市からは、国際的なパートナーとともに廃棄物管理や循環経済へのアプローチを目指すイニシアティブ「PREVENT Waste Alliance」や、気候危機宣言を発出した経緯について情報提供がありました。長野県は、一般廃棄物処理事業実態調査で4年連続11日当たりのごみ排出量が日本一少ない県であること、また「生物多様性ながの県戦略」を策定し、生態系保護に取り組んでいることを紹介しました。横浜市は、すべての施策をSDGsに結びつけて循環型社会の実現を目指していること、再生可能エネルギーを活用した地域循環共生圏を実現するため、東北12市町村と「再生可能エネルギーに関する連携協定」を締結した事例を紹介しました。京都市は、都市経営の根幹にごみの減量があること、また2050年ごろまでに二酸化炭素排出量の正味ゼロに向けて、あらゆる方策を追求し具体的な行動を進めていくことを決意し、世界に訴える「15℃を目指す京都アピール」について紹介しました。トゥルク市からは、2029年までに脱炭素化を目指す行動計画や、長野県と横浜市への視察を予定している「Regional Resource Wisdom Roadmap Project」について情報提供がありました。

視察

Bao-an Waste-to-Energy Power Plantは家庭ごみの処理施設兼環境教育施設で、高含水量で発熱量のあるごみに対応した技術を持った施設です。参加者はごみの焼却プロセスを見学し、自国との違いに関心を示していました。次に、ShenZhen Bus Group社を訪問しました。深センでは2017年に世界で初めて電気バスを導入し、現在16,000の電気バス、23,000の電気タクシーが走行しており、排気ガスの削減、騒音や大気汚染、ヒートアイランド現象の改善につながっています。視察を通して、電子決済システムの導入や充電技術の改善、車載センサーやGPSを活用した安全性の確保等、循環経済を考慮したイノベーション都市の一端を感じることができました。

(関連・参考情報)

グリーン循環都市連合(GCCC) ローンチイベント in 深セン

2019年8月29日~30日に中国・深セン市で開催された「第7回深セン国際低炭素都市フォーラム」及び「グリーン循環都市連合(以下、GCCC)ローンチイベント」における、GCCCの加盟都市である長野県と横浜市の活動についてお届けします。同フォーラム内では「パイオニア都市ブルースカイ・アワード」の表彰式が開催され、日本で初めて京都市が受賞しましたので、合わせてお知らせします。

グリーン循環都市とは、技術やバイオロジカルな資源をループ内で循環させる、エコシステムが確立された都市です。イクレイでは、資源の価値が効率的に活用される環境・空間・経済的リソースが統合された都市システムを構築し、SDGsの目標達成や地域循環共生圏の形成を目指すことを目的に、2018年にGCCCを立ち上げました。

市長級対談

テーマ 循環型社会の実現とパリ協定:都市の役割

都市における循環経済に関する施策の重要性や、パリ協定への貢献を強調することを目的に、参加都市間(横浜市、ボン市、トゥルク市、深セン市、ハーグ市、ドイツDENA社、中国工業アカデミー)で、成功事例、実施する際の障害やその解決策について議論が行われました。横浜市は、持続可能な環境保全のため分別、リサイクルによるゴミの減量を目指した「G30プラン」や、ごみそのものを減らす「ヨコハマ3R夢プラン(ヨコハマ・スリムプラン)」、また2050年までに市内の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げた「Zero Carbon Yokohama」を紹介し、循環型社会の実現に向けたビジョンを共有しました。

パイオニア都市ブルースカイ・アワード表彰式

国連工業開発機関(UNIDO)が主催する本アワードは、エネルギーと環境の観点から世界の持続可能な開発や環境にやさしいライフスタイルを促進することを目的に,優良な取組事例を持つ都市を表彰するものです。この度の京都市の受賞は,京都議定書誕生の地として,地域ぐるみで低炭素なまちづくりを実践している長年の取組が評価されたものです。京都市の他に、ボン市,武漢市,チン州市が受賞しました。

GCCCローンチセレモニー

加盟都市である長野県、横浜市、ボン市、トゥルク市、長春市、大同市、深セン市(加盟予定)と、GCCCのパートナーであるノルウェーTOMRA社、英国/中国 Ellen MacArthur Foundation、オランダCircle Economyが一堂に会するローンチイベントが行われました。

セレモニーに続いて、関係者間で循環型社会に向けた取組や行動計画、連携のあり方等について議論が行われました。主な課題として、汚水、プラスチック、食料、建設廃棄物対策が挙げられ、取組の拡大や既存事業との相乗効果、資源循環の分析手法について高い関心が示されました。長野県は、プラスチック対策を最優先課題とし、同時に食料廃棄物が大きな問題であり、県をあげて取り組んでいることを共有しました。横浜市は、プラスチック、食料廃棄物対策に加えて、気候変動対策に地域循環共生圏の概念を取り入れた「Zero Carbon Yokohama」の取組について共有しました。また、横浜市の地元企業と協働しイノベーションをおこすメカニズムには、トゥルク市も関心を示していました。イクレイ日本としても、持続可能な循環型社会の実現に向けた行動を加速するため、GCCC加盟都市間の更なる連携をサポートしてまいります。

バイ会談(ボン市・トゥルク市)

ボン市からは、国際的なパートナーとともに廃棄物管理や循環経済へのアプローチを目指すイニシアティブ「PREVENT Waste Alliance」や、気候危機宣言を発出した経緯について情報提供がありました。長野県は、一般廃棄物処理事業実態調査で4年連続11日当たりのごみ排出量が日本一少ない県であること、また「生物多様性ながの県戦略」を策定し、生態系保護に取り組んでいることを紹介しました。横浜市は、すべての施策をSDGsに結びつけて循環型社会の実現を目指していること、再生可能エネルギーを活用した地域循環共生圏を実現するため、東北12市町村と「再生可能エネルギーに関する連携協定」を締結した事例を紹介しました。京都市は、都市経営の根幹にごみの減量があること、また2050年ごろまでに二酸化炭素排出量の正味ゼロに向けて、あらゆる方策を追求し具体的な行動を進めていくことを決意し、世界に訴える「15℃を目指す京都アピール」について紹介しました。トゥルク市からは、2029年までに脱炭素化を目指す行動計画や、長野県と横浜市への視察を予定している「Regional Resource Wisdom Roadmap Project」について情報提供がありました。

視察

Bao-an Waste-to-Energy Power Plantは家庭ごみの処理施設兼環境教育施設で、高含水量で発熱量のあるごみに対応した技術を持った施設です。参加者はごみの焼却プロセスを見学し、自国との違いに関心を示していました。次に、ShenZhen Bus Group社を訪問しました。深センでは2017年に世界で初めて電気バスを導入し、現在16,000の電気バス、23,000の電気タクシーが走行しており、排気ガスの削減、騒音や大気汚染、ヒートアイランド現象の改善につながっています。視察を通して、電子決済システムの導入や充電技術の改善、車載センサーやGPSを活用した安全性の確保等、循環経済を考慮したイノベーション都市の一端を感じることができました。

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